7年経ちました

55政党というブログからの

政治を取り巻く議論は、『国家意識過剰』-『皆平等!』-『自由に任せろ』陣営の対立のように意識してしまいがちだ。
ところが実際は、今から何かを変えようとするそれらの主張とは、たったの今からのベクトルの奪い合いでしかなく、いずれにしても今まで積み上げた歴史や環境の上にしか存在できない。

新しい知識や価値の真の敵は、今まで自分たちが歩んできた過去にあり、それ無しでは現在の存立を認めることができないんだ。
そしてそれは当たり前に日々日常であり、私たちは常にそのような作業を繰り返している。
過去をなかったことにするの不可能だ。未来は妄想でしかないが、過去は実際に存在している。
そのような過去を踏みしめていない(現在を踏まえない)人間に、どうして未来の時間を大切に思えることができよう... そのような姿勢自体が当人にとっての実績を表している。


素晴らしい発想や理論は大きく社会を変えるかもしれない。
ところがその適用にあたって、今いる立ち居地の是非が問われないことは間違いの元となってしまう。どんなに標準化されうるものであろうと、今いる場所によって違うということを無視してはならないんだ。



『神の雫』というマンガの21巻に、最先端の技術や調査、そして優れた醸造学教授の作るワインの話しと、脈々と受け継がれてきたワインの話しが出ている。
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優れた技術や理論の実践だって素晴らしい。そして受け継ぐことがとにかく重要なのではない。
だがしかし、多くの人々や背景の中でリレーされてきた実績・・ それは何者にも変えられないものだ。
パーカーポイントで高得点を上げる新たなワインがあるだろう.... しかし、真に大事なことは、そこから歩んでいく道のりであり、それが次の日からの歴史になる。直近のベクトルに左右する評価とは、ゴールではなく、始まりでしかない。
多くの人が"一番素晴らしい”ワインの名を上げるとするとロマネコンティと言うだろう。
ところが、一番おいしいワインは?と聞かれると、話しは違ってくる。あえて一番多くの人に名が上げられるとしたらペトリュスか..。
だがしかし、きっと今もロマネコンティはたゆまぬ努力を続けている。そして、看板に胡坐をかいていた時代もあったろう... 時代の被害にあったときもあったろう... そのような道のりの先にある今に、多くの人が価値を感じているわけだ。そして、であるからこそ、ロマネコンティはこれからも期待にそえるよう... 努力をしていかなければならない。


理論や制度の優劣を争うのは当たり前に重要なことだ。
だがしかし、適用される対象の存在を無視された競争は、それを主張する当人だけが重要なことであり、そんな競争にドップリ浸かる発想は空虚だ。

小泉改革は、橋龍改革があったからこそ、ある程度成し遂げられた可能性が高い。
だからそれは、小泉さんの能力や新自由主義やワンフレーズ戦略のおかげだとは言い切れない。
但し... 橋龍改革がもしなかったら、それはそれで戦略を変えていただろう。
そしてこれこそが、理論や技術が背景や適用先によって変わることを逆に証明している。

55政党は、ずっと自由主義陣営寄りだ。
だがしかし、理論だけの優劣を問う傾向に疑問を感じる。
そしてそのような姿勢自体が、自由主義と矛盾する。




今日の話しは終わったんだが・・ 『神の雫』に登場するチリの新参ブランドの話しを取り上げておきたい。それは"Cono Sur”(コノスル)というメーカーなんだが・・・ マンガ内でこのワインは、100%手摘みであることやコストパフォーマンスが評価されている。
だがしかし、それは●広大な土地を確保でき ●過去のしがらみもなく新たなノウハウを純粋に取り入れることができ ●非常に安価な人件費であること が可能にしていることだ。
素晴らしいものを提供するからこそスタートを切れるんだが・・ 試されているのはこれからなんだ。

それは何も、ワインに限ったことではない。
新しいコンセプトタウンを作るには、まとまった土地としがらみのない住人が手っ取り早い。
既に出来上がっているものを望むように変えていくことは大変に難しいんだ。
ところが、東京の江東区などはむやみにマンションをおったて、幼稚園や小学校が足りないという。であれば5年もすると今度は中学校が足りなくなるのであろう。15年後にはそれら学校類は不要になり、30年後には老人街になってしまうんだろう。
そのころには当然、新たな街が新たな場所に出来上がっている。
街は使い捨てだ。

これは新しい政府圏を作るとか... 新しい通貨圏を作るとか... そんな話しにも結びつく。
自分らで作り上げたハズの歴史や秩序は、いったいなんだんだろう・・ という話しだ。

スクラップ&ビルドは日本の得意技であろう... しかし、変化(成長)していけるボディであることが重要であり、それは自由主義的発想の一部に確かにあることだ。




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