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[ 何を選ぶのか.. どうやって選ぶのか..   いや、それ以前に選ぶことができないことが問題だ ]

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法治国家というもの

公務員の給与を2割下げろ!という話題が多くなってきている。
タイトルの内容は大よそ遠い話しなんだが.. 私的には、そこに繋がる話しだとして考えていきたい。


①法律に実効力を持たせるのは行政

どんなに素晴らしい法律を作っても、実際に執行する部隊が存在しなければ... 施行できない。
いかに厳しい刑法を作ったところで、取り締まる側がしっかりしていなければ、効果はないわけだ。

また、法制化されたところで.. とてもまともとは思えない法律の場合、日本の行政はサボタージュをする。また、厳密に適用するのが困難であったり、厳密に適用すると社会が混乱してしまうようなものも、自分らが妥当だと判断するラインで線引きをする。

そのような視点で考える場合、行政というもので重要なのは、末端の現場と、線引きを判断する上層部ということになる。


②行政側から一番望まれる環境

①のような状況は、そもそもの法律自体が真っ当であれば... 多くが回避される。
なので日本では、行政が立法をやってしまいたい気持ちでいっぱいだろう。
そして、妥当なライン(法律への解釈、施行可能範囲)で線引きをすること自体も、既に立法の一部と言えなくもない。


③不平をかわす。手続きを整える。

市民の側は、結構好き勝手なことを言ってくる。
そして人によってジャッジが変わったり、現場の判断に任せていたことで問題が上がってきたりすることに対処するために、責任を上に上げていく。
上に上げると言うことは、現場を見ていないので報告を整える必要が出てくる。

それらのことから、形式や書類を整えていくことになる。


④形式を整えることで違法を回避する。

形式を整え、書類を統一することで.. ほとんどの行政判断は適法になる。
なので行政の判断自体を判断する必要がない。
さらに、その方法で行政をしていく上で問題となってくる部分は、立法の方に盛り込むことが可能であり、つまりは司法の必要性を回避する。



⑤つまり、日本の三権分立とは.. 実際にはほとんど行政府が握っている。

中国共産党は、地方の首長と銀行の頭取と裁判官の人事権を行使できることで全国を掌握していると言われている。(もちろん、パワー自体も握っている。)
各個人の勝手を、宗教・道徳・慣習で制御することのできない中国では、そのようにパワーで統治する。

日本で「公務員の給与が高い!」という声が上がるのは.. 責任の付け回しではないし、理論的帰結でもない。
「私たちの税金で食っている。」「実際、いろいろ優遇されている。」 ・・そういう思いが背景に眠っているからこそ、話しに出る。
そして、前出の行政によるジャッジ.. これも、現実の発想・慣習・文化などを十分に背負った上で線引きが為されている。


⑥法律の実効力というのは、結局は私たちが納得できるものに発揮される。

利権や既得権益の奪い合いの世界のような法律はいくらでも存在する。
しかし、それらは奪い合いであって.. 長く続くものではない。奪われた側が常に反撃をする。

この視点に立って考えるとき.. 国民にとって必要なことは、奪う側-奪われる側のどっちに付くか?ではなく、争い自体から当該部分を奪還することにある。もしくはその争点自体を公的な立場から引きづり下ろすことにある。

そして、納得がいかないのに強要される法律は.. (行政府が手続き法を整えている限り)結局形式的なものになる。その際に必要なのは、正しい認識などではなく、書類を整える専門家であろう.. つまりその法律は真っ当ではない。
さらに、そのようなものに根拠を与えるために.. “法遵守”などという、とてもじゃないが真っ当とは言えない概念が流布される。


そもそも... それを国民に強要することで秩序を維持するのではなく、行政府が行政をすればいいだけのことなんだが...。



⑦法治の限界

法律Aを破る人は、破る理由を改善しない限り.. 法律がA+αにパワーアップしても破る。
そして法律Aをそもそも守っている人は、法律A+αになっても当然守る。
ところが.. +α分だけ手続きは増えている。

今まで一切違法云々など人生に関係ないというぐらい、適法状態だった人がいたとして.. その人の環境が変わることで、とたんに違法行為を選択したりする。それが指摘を受けて「とにかく違法行為はダメだ。」と悟ったとしても.. その環境を変えなきゃならないという意思(目的)が変わらない限り、その人はとにかく変えなきゃなんない。


今の現状に問題があるために、新しい法律を作る。
ところが現実の多くは、今まで破っていた人は手段を変えるだけで、今既に守っていた人は、引き続き守る。そして組織や手続きだけが増えていく。

この状態を脱するには、真に必要なところにだけ手が届けばいいというだけなんだ。


⑧単一民族的共通認識の効果を取り戻す方法でもよいのか?

それは無理だ。
道徳・慣習・倫理は、誰も教育から学んでなどいない。常に先輩世代の後ろ姿から学んできている。
大人の人格を強制するなど.. どだい無理な話しだ。
※但し、これらは法治という社会契約の外にある大切なものだ。あくまでも社会契約の外で、受け継いでいきたい。

そしてそれ以前に、グローバル化と“個人の自由”の拡大がある。
そしてそれはもう返上できない。






【まとめ】

行政費用の増大とは、何も公務員の給与にあるわけではない。
あくまでも、このメカニズム自体に問題があるんだ。

最上部の到達点としては、『必要なところにだけ手が届く』ことにある。
それを実現するボディに改造していくことこそが、真に必要なことだ。


その上でまずやらなければならないことは、真の三権分立であろう。
現在行政府が抱えている立法府的な役割を立法に移管し、司法的な役割を司法に移管する。それは部隊・人手・メカニズムごと移すのを想定して組み立てていけばいい。

私たちにとって、司法(訴訟)は遠すぎる存在だ。しかし、行政・立法への指摘をもっと近くに呼び寄せることは不可能ではない。そしてその窓口を弁護士だけに限定させなきゃいけない理由もない。

そして、現状の.. とてもまともな法律を作れないと思われている立法府も、行政からまともな声を反映しうるセクションを吸収することで、まともな立法府に生まれ変わることが可能だ。


現在の秩序は、引き続き国家が団結して世界経済に立ち向かっていく体制にあるし、生き残っている議論の対立軸も冷戦を引きずっている。
『法治の限界』の部分の発想に立つとき.. 当事者の環境もしくは性質を変えなければ、結局変わらないわけで、つまりは日本の法治メカニズムを変えなければ.. そっから産み出される治世はたかが知れているということになるわけだ。


行政の心臓というのは、優秀な官僚にあるわけがない。
現実の世の中で一番に効果を発揮しているのは... 
●大方の地域で行ける範囲に行政窓口があること
●消防署や立派な消防士がいること
●警察署や立派な警察官がいること
●まともな学校やまともな教師がいること
(通える範囲に病院があり、信頼できる医師がいること。と言いたいが、日本ではこれは民間だ。)

・・・にある。
※この発想は前出の①にも係っている。


つまり、現場の再興にある。
(つまりは結局これが今日時点での結論とも言えるんだが..)
そのようなことを担う層の給与は下げるべきではない。
現業以外のキャリアの給与を下げるべきだ。

そして現場の再興ということは、現場に多くの判断を任せることになる。
これは私たち市民も嫌う傾向があるが..
三権分立が確立した場合、行政の判断に不服ならば、その先にも道はあることになる。
行政がそれに抵抗するために手続主義に走ろうにも.. 立法府が取られているために実現できない。






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  1. 2010/07/16(金) 21:43:29|
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